あらすじ
伯爵令嬢エリザベス・ローウェンは、三年前、王命により「戦地の英雄」として名高いテオドール・グランツェ公爵と政略的な形式結婚を結んだ。顔も知らない夫の屋敷で、彼女は使用人にも顧みられず、幽霊のように暮らしてきた。与えられるのは生活費と最低限の世話のみ。「侯爵夫人」として扱われることもなく、三年間ひたすら無視と孤独に耐え続けた。
そして、ついに夫が戦地から帰還するという知らせが届く。
「もう十分だわ。私の人生、本番はこれから」
エリザベスは、誰も気づかぬうちに教会の窓口で離婚届を提出。夫の帰還と入れ替わりに、さっさと屋敷を出て、貯めた資産を元手に夢だった街でのセカンドライフをスタートさせる。
しかし、エリザベスが去った後の公爵邸は、帰還したテオドールによって大混乱に陥る。屋敷の誰も「奥様」の存在を意識していなかった事実に激怒したテオドールは、初めて手にした元妻の情報を元に、彼女を追跡。
自由を満喫する元妻に衝撃を受けながらも、自分の犯した罪を認め、愛を知らない英雄は、遅すぎた初恋を拗らせて、全力で元妻に求愛を開始する!