あらすじ
それはある日の気まぐれから始まった、
復讐と懺悔の契約だった。
「もし私が全てを失うことが望みなら、新海さんは相当分が悪いと思います」
お金も仕事も家すらも失うことに躊躇のない
ーーー高濱 南緒(たかはま なお)
「俺だったら、自分が努力して、頑張って築いてきたものがそんなに簡単に崩されたら、横から見ず知らずのやつ攫われたら、耐えらんない。足掻くし、もがくよ。そんな平静でいられない…」
彼女の正反対の世界線を生きる男
ーーー 新海 悠生(しんかい はるき)
そんな二つの交わるはずのない世界線が、
いたずらのように重なり、御伽のように結ばれる。
依存心も執着心も、欲も恐れもない、孤独で殺風景な南緒に、
感情を与えて揺さぶるなんて容易いことだと思っていた悠生。
そんな悠生の気持ちも、その後に起こる悲劇も悟った上で、
心の息を止めたまま、すべてを受け入れた南緒。
その結末に、心が壊れるだなんて、思いもせず、
その先に心が奮う瞬間があるだなんて予想だにもせず。
夢じゃないから尊く、現実だから痛い。
それでも生きようとするから、僕らはきっと輝ける。
誰かと生きることは、夢なんかじゃない。
現実でこそ叶う、最も確かな奇跡の物語。
ー御伽の魔法が解けた時、再び心が走り出すー