あらすじ
友人のイヌカミ・ナユタが校舎に火を放った。
超能力なのか、そんな異能の力の炎を使って、アイツは校舎も生徒も教師も、まとめて焼き尽くした。
唯一残された俺は、アイツのことを考え続けている。
――なぁ? なんで俺を生き残らせた?
頭をぐるぐると回るのは、そんなバカげた思考。
数日が立って。ナユタは再び姿を現せた。
焔を纏い。世界を灰塵に変えながら。
すべては些細な出来事だった。
俺とナユタは、クソったれた世界の中で偶然、二人で生きようと思った。
でも、俺に何ができたというのだろう? 俺に、何の役に立てたっていうんだ。
なにもできなかった。お前だって知ってるだろ? なのに、
ディスプレイに移る彼の横顔。
答えも、救いも、なにもなくたっていい。
「俺は、もう一度、君に会いに行く」
ただそう決めた。
決意の物語、言葉にすればチャラい。
これは、それだけの物語だ。