あらすじ
——復讐の邪魔になるものなんて、いらない。
9歳の少年レテルファは、父を亡くし母に捨てられ孤児となっていたところを救ってくれ、育ててくれたレイグが今殺され、自身もその幼さで亡くなった。彼の人生の唯一の彩りだったレイグを亡くし、レテルファは人生にもう彩りはなくなったと悟り、自殺したのだ。
しかし——レテルファは、アイヴレイヴ王国の第三王子・シェルファに生まれ変わった!
桁外れの底なし魔力、神が丁寧に、長い時間をかけ生み出したのであろう端整すぎる美貌、見据えられた人を瞬時に『魅了(みりょう)』する、その魔力を帯びた白銀の瞳、何か『言葉』を言われれば瞬時に理解し実行することが出来る頭脳、まるで羽があるかのように優しく、雅に、美しく、軽く飛び、走り、動く驚異の運動神経を持ち合わせた彼は、しかし——その才能と見た目で、義母(現王妃)、第二王女、第三王女に妬まれていた。ただ、彼はまったく気にしていない。
あるメイドがいつも部屋にこもりシェルファは何をしているのだろうかと思い部屋を見ると——シェルファは、美しすぎる音楽を奏でていた!
これは、転生した少年が自らの力で人々を『魅了(みりょう)』し、恩人を殺した者を見つけ出す、復讐譚である——!
『彩りが亡くなった世界なんて、堕ちてしまえ。
この鎮魂歌(Requiem)を、彩り(あなた)に捧ぐ。
——彼が愛した世界は、もう、どこにもない。』