あらすじ
彼女が亡くなって三ヶ月後、記憶再生プロジェクトのメールが届き、故人のDNAから記憶をカプセルに封じ込め、服用によって断片的な記憶を追体験できると知る。
主人公は参加を決意し、初めてのカプセル服用で彼女の視点から初めてのデートの記憶や日常の幸せな思い出を体験するが、次第に自分の記憶と彼女の記憶が混ざり合い、境界が曖昧になることに気づく。
職場で自分のことを三人称で話すなど異変を感じ、研究所に相談。二度、三度とカプセルを服用するうちに記憶の混同は深刻化し、自分の感情は彼女のものに侵され、別の視点で見た記憶が自分の記憶に取って代わっていく。
最後には元の自身の記憶を失い、彼女の記憶が自分の中に根付き、肉体は自分でも精神は彼女なのかという境界の消失に直面する。半年後、二人の記憶と感情が融合し、一体化した複雑な存在として主人公は生き続ける決意をする。