あらすじ

映像制作会社に勤める速見翔太は、仕事に追われ、かつて抱いていた創作への情熱を失いつつあった。そんな彼のもとに、五年前に突然姿を消した恋人・水上佳織から一通の手紙が届く。 ——「もし、あの頃のことをまだ覚えているなら、十一月の最初の金曜日、灯台の前で会いたい。」 手紙に導かれるように、翔太は佳織の故郷である海辺の町へ向かう。 潮風の吹く灯台の前で、二人は再会する。佳織は、かつて翔太に何も告げずに去った理由を語る——父の急病、そして看病の日々。大学も辞め、夢を諦めた過去を静かに明かす。 彼女は今、詩の代わりに絵を描いていた。父を看取った夜の海をモチーフにしたスケッチを翔太に見せ、「人は消えても、波のように何かを残していく」と微笑む。 佳織は新しい道へ進むため、町を出る決意をしていた。別れ際、彼女は波の絵を翔太に手渡す。 その夜、宿に戻った翔太は絵を見つめながら、かつて撮った佳織の映像を再生する。灯台の光とともに甦る笑顔。翔太は涙を流しながらも、再び創作への情熱を取り戻していく。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2025/11/08
  • 現在の作品波間に立つ灯火