あらすじ
アークランド王国の皇太子妃候補となったリリアーナ・ヴァレンテ公爵令嬢。その正体は、王国の敵である魔王ゼノンの実の娘であり、魔王に命じられ、短命の呪いを背負う婚約者、アベル皇太子を「道具」として監視する裏切り者だった。
アベル皇太子は、リリアーナの冷徹な仮面の裏にある孤独と真の知性を見抜いており、彼女を深く溺愛する。彼は、リリアーナの闇の血統と、自身にかけられた「光の血統の呪縛」の関連性を理解しながらも、彼女を手放すどころか、その「裏切り」を自身への愛の証明として受け入れ、徹底的に守り抜こうとする。
王宮内部では、リリアーナの魔族としての疑惑を追及するローゼンバーグ公爵家の執拗な嫌がらせが続く。リリアーナは、アベルを守るため、故意に偽情報を流し、自身への疑惑を増幅させながら、裏では魔王ゼノンと公爵家の二重の暗躍を打ち砕くための孤独な戦いを仕掛ける。彼女の闇の危機察知能力と、アベルの光の魔力は、互いの「愛の秘密」を共有することで、強固な運命共同体の絆を結んでいく。
やがて、魔王ゼノンの王宮内部の密偵が暴かれ、リリアーナの魔族の正体への疑惑が最高潮に達する。リリアーナは、アベルの王位と命を守るため、王宮からの計画的な失踪という自己犠牲的な裏切りを選ぶ。
アベルは、リリアーナの愛の意図を理解し、その混乱を逆手に取って王宮内の全ての影を粛清し、王権を強化する。リリアーナは孤独な逃亡先で、愛の力を触媒とする古代の禁術を完成させ、魔王の支配から完全に解放される。
しかし、その直後にゼノンの影の処刑人が襲来し、アベル、リリアーナ、そして改心した元ライバルのセシリアによる三つ巴の最終決戦が勃発。二人の光と闇が融合した愛の力は、魔王の処刑人を打ち破るだけでなく、王家にかけられた五百年の血の呪縛をも完全に解放する。
全ての試練を乗り越え、アベルは「闇の血統」を愛の試金石として受け入れる最終決断を下す。
光の呪縛から解放された溺愛皇太子と、闇の支配から解放された愛の女王は、光と闇が調和した王国の新たな未来を、永遠の愛と共に誓約する。