あらすじ

誰にも愛されずに育った少年は、 人を信じることをやめ、静かに日々を過ごしていた。 ある夜、帰り道の窓の向こうで、 暴力を受けて怯える一匹の犬を見つける。 助けたいとは思わなかった。 ただ「俺に似てる」と感じた。 数日後、嵐の夜。 道端で、痩せ細り、光を失ったその犬と再会する。 その目に宿る“助けを求める意志”に、 少年の止まっていた時間が動き出した。 ふたりはやがて一緒に暮らし、半年間の日本一周の旅へ出る。 新しい人との出会い、あたたかい風景。 犬は初めて人間の優しさを知り、 少年もまた、人を信じる勇気を取り戻していく。 だが、幸せな日々は長く続かなかった。 SNSで広がったその旅の記録を見た“元飼い主”が現れ、 犬を力ずくで奪い去ってしまう。 誰も助けてくれない中、少年は決意する。 「もう一度、あの子を救う」――。 命よりも大切な“絆”を取り戻すため、 彼はすべてを差し出して、再び犬と向き合う。 それは、孤独だった二つの魂が、 “本当の愛”を見つけるまでの物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2025/11/08
  • 現在の作品声にならないものたち