あらすじ
[25周年カップ向け作品]
ある日ふと思い立って、私は手紙を書いた。
『25年前の私』に宛てて。
届くはずないと分かっている。それでも私は書きたかった。
かつての私へ。それは不思議といつだって『25年前』
──初恋、受験、嫉妬、そして別れ。
あの頃の私は、何もかもを失ったと思っていた。
けれど、人生はそこで終わりじゃなかった。
時を経て、
二十歳、二十五歳、三十五歳、そして五十歳の私が、
それぞれの“25年前の私”へ宛てて綴る手紙。
それらは全て『幼馴染との不器用な恋』が軸となっていた。
私の人生において、彼ほどに重要な存在はない。
けして届かぬ思い、子供ゆえの未熟さ、どうにもならない別れ。
何度も別れて何度も再会した。
そのたびにすれ違い、そのたびに思いは深くなり──
絶望の淵で差し伸べられた彼の大きな手が、私を再び生きる場所へと導いてくれた。
そして〇歳の今、私は知っている。
「苦しみは、いつか愛に変わる」ということを。
それを伝えたい、けして届かぬものと理解していても、私は過去の自分に伝えたかったのだ。
だから私は手紙を書く。
これは届かぬ手紙が綴る、25年の時を超えた愛の物語。
あなたの心にも、きっと手紙は届く。