あらすじ
元々持病持ちで定期的に入院するほど弱かった嫁と、元気で可愛らしい娘に恵まれて生活していたが、あるとき嫁の食事になぜか異物が混入されていて、緊急手術を行うものの惜しくも命が助からず、嫁は命を落としてしまう。そして割と大きな総合病院で働いていた彼を批判するように世間一般のマスメディアには『最愛の嫁の食事に異物混入 〇〇氏内容隠蔽か』など書かれた新聞や記事を出される。
そしてそれを知った娘(当時9歳)は、お母さんはしばらく入院すると聞いていたが、15になって偶々周りの男子が聞いているのを聞いてしまった娘は、何が本当なのかわからなくなり、精神的に追い込まれた状態で帰宅中に交通事故に遭いそのまま死亡。
それを知った父(医者)は最後の生きる希望であった娘を失ったことによるショックで仕事を暫く休職し、自宅で毎晩酒を体に流し込むように飲むようになる。そしてある日、幻覚のように出てくる妻と娘に『此処(墓)から出して欲しい』と言われたのをきっかけにその晩の深夜に墓から妻と子の遺体を掘り起こす。案の定、体が蝕んでいて生臭い匂いがしたのは言うまでもない。そしてその後男は以前まで働いていた病院にその何とも言えない木乃伊のようになってしまった塊を連れて手術室に入るなり、元の原型に少しでも近づけ止まっていた家族の時間を取り戻そうと彼女らの体にメスを入れたり、動脈から防腐剤を注入したりしながら少しずつ。そのときの彼の表情はまるで生き返るはずのない人間が何かのお伽噺と見まごうくらい嬉しそうな顔をしていた。
(因みに娘が死亡後、少し経った矢先に病院が火災事故に巻き込まれ廃院。)
こ
『全て妻と娘のためならば俺はなんたって“や”れる。』