あらすじ
28歳、ニートの榊原悠真。
現代社会に疲れ、アニメや異世界転生モノに逃げ込む日々。
「中世の方がマシだ」と口にしたその瞬間、
札幌市立博物館で展示されていた“ペスト医師の仮面”に触れ、彼の世界は白く弾けた。
目覚めた先は、13世紀フランス。
そこに待っていたのは、泥と飢え、鞭と死の匂いが漂う「理想とは無縁の中世」だった。
奴隷として扱われ、命の価値すら軽い世界。
だが悠真は、大学で学んだ近現代史の知識と現代的な発想を武器に、
絶望の中世を“生き抜く”決意を固めていく。
信仰と迷信、病と戦争、そして“理想に裏切られた現実”。
それでも彼は、失われた人間の尊厳を求めて泥の中を歩く。
理想は敵。
けれど、生きることだけは、敵にしない。