あらすじ
桜井凪(さくらい・なぎ)、高校二年。冷静沈着で、他人の感情を“音の違和感”として聞き取る奇妙な感覚を持つ。
放課後の教室で、彼女はただ観察する。落とされた消しゴム、言葉の間、指先の震え。人が嘘をつくとき、世界の一部が確かに軋むのだ。
そんな凪の前に現れたのは、生徒会の美化委員長・水野。
「――教室で盗まれたのは、私のペンじゃなくて“信頼”なんです」
ささいな遺失物事件をきっかけに、凪は日常の裏で静かに積み重なっていた“目に見えない犯罪”を掘り起こしていく。
真実を求めることは、時に他人の心を剥ぐことだ。
それでも彼女は制服のまま、冷たい推理で世界を裂く。