あらすじ
元傭兵王・青井蒼翔は、かつて国際傭兵界で恐れられた「狼王」だった。彼が率いる「黒牙傭兵団」はアフリカの叢林を無敵視していたが、戦友・白川陽斗が情報を漏らしたことで一夜にして崩壊した。陽斗は自決して罪を謝る前に、妹の白川霜緒を蒼翔に託した。
この約束を守るため、青井蒼翔は戦場の殺伐とした生活を捨て、横須賀市に隠れ住み、花映化粧品会社の警備員として身を低く抑えた —— ただ、会社を新しく受け取った白川霜緒を密かに守るためだ。
彼は安いアパートに住み、離婚した人妻・橘柚澄と共同トイレを共用している。柚澄の大人の優しさと穏やかな雰囲気に惹かれながらも、蒼翔は底線を守り、暗地裏でだけ柚澄のギャンブル常習者前夫の嫌がらせを防いでいた。
この低調な日常は、ある日突然崩れた。慶安グループの藤堂美波が「警備王」黒田鉄剛と手を組み、花映化粧品の香水の秘密配合を奪おうと家まで押しかけてきた上に、少林の在家門人の高手・寺内堅心を呼び込んで圧力をかけてくるのだ。
仕方なく青井蒼翔は手を出す。「霊狐の回避術」で敵の攻撃を難なく避け、「轟拳」で強敵を一撃で退け、さらに靴底で独眼の黒田鉄剛を平手打ちして面目を丸つぶしに —— その手際は衆人を震撼させた。
だが悩みは続く。少林延文字輩の高手・久保影尊は門派の面目を守るため、生死状を締結する決闘、警察を買収して蒼翔を陥れるなど、悪辣な計らいを繰り返し、さらに殺し屋を派遣して夜間に警察署を襲撃させる。
青井蒼翔は鉄血な手段で危機を回避しながら、二律背反の日常を続ける —— 叢林の殺し屋・野野村影を指揮して久保の密輸産業を破壊し、裏社会の親分・岡崎龍造と手を組んでバーの準備を進めて柚澄の足場を固める一方で、自身の過去を隠し、白川霜緒の信任を得るための試練、橘柚澄の優しい依存、さらに霧島静ら盟友の支援に応えなければならない。
「武人は血を流しても、屈辱を受けてはならない!」久保影尊が「ひざまずいて謝罪せよ」と迫った時、青井蒼翔の眼底に殺意が渦巻いた。この都市での守護戦は、もはや単なる約束の履行ではなく、尊厳、義理、そして逆襲をかける壮絶な闘いに変わっていた。その上、彼が決して話さない生い立ちの謎 —— 幼い時から師について修行し、師が行方不明になったこと —— は、この騒乱にどんな激しい変数をもたらすのか?