あらすじ
かつて神童と呼ばれた少年は、すべてを捨てて「愚者」となることを選んだ。貧乏貴族の御曹司カサル・ヴェズィラーザム。18歳の誕生日、彼は父親に見限られ、教育係にも呆れられる筋金入りの「残念貴族」として、机に縛り付けられていた。遊び呆けることだけを追求し、世間からは「バカサル」と嘲笑われる日々。だが、彼には誰にも言えない秘密があった…。
自由を求めて邸を飛び出したカサル。黒いゴスロリ服を翻し、今日もいつものように風を操り空を駆ける。
しかし今日は妙に変だった。行く先々でなぜか予言の魔女に絡まれ、巨大な龍災に巻き込まれ、さらには国の秘密兵器「異端核」を盗んだ銀髪の空賊(自称、魔女志望)まで現れてしまう。
「なぜオレはこんなことになっているのだ……!?」
人々を救い、世界を裏から動かすことになる(かもしれない)彼の破天荒な行動は、すべてが領地と愛すべき愚弟のため。「残念貴族」と呼ばれた美少年が、秘めたる最強の魔法と、計算され尽くした「愚者」の仮面で、世界の常識をひっくり返す。
これは、愚か者の皮を被った天才が、真の自由と己の誇りを取り戻すための、成り上がり冒険譚!