あらすじ
見上げるほどの長身の美丈夫でありながら、リュシアを「姉様」と慕う年下の王子・ルシアン。
公爵令嬢リュシアは政略結婚の末、彼の元に王子妃として嫁いだ。
けれど初夜に告げられたのは「あなたを愛することはない」という冷たい言葉。
粗末な離宮と冷えた態度に、愛されていないと悟るリュシア。
それでも彼女は見てしまった。
国の腐敗と、兄王子たちの悪政に耐える彼の姿を。
これは愛のない結婚ではなく、「今はまだ守る力がない」彼の、必死の決断だったのだと。
離縁を決意するリュシアと、膝を突いて縋りそれを拒むルシアン。
ふたりはついに手を取り合い、王国に巣食う闇へと挑む。
リュシアが囮となって闇に踏み込み、証拠を掴んだルシアンが兄たちを断罪する。
兄たちの罪が暴かれ、傀儡となっていた王は退位し、ルシアンが即位するその日、形だけの結婚は、真実の愛と誓いで結び直される。