あらすじ

王太子エリアスとの婚約を、百人の貴族の前で一方的に破棄された侯爵令嬢リディア。 理由は「国家への裏切り」――ありもしない罪。 嘲笑と沈黙の中、彼女はただ一言、「お幸せに」と言い残して広間を去った。 追放先は北境グレイン領。 冷徹と噂される“氷の辺境伯”ヴァルターとの、 干渉禁止の契約婚から物語は始まる。 帳簿と印章、偽造と密告。 冷たい数字の中で、リディアは失われた真実を記録し直していく。 沈黙が罰だと思っていた彼女は、やがて知る―― 沈黙こそ、最も雄弁な証明であると。 やがて王都で再審が開かれ、 笑って彼女を見下した者たちが、今度は沈黙する番となる。 遅れて届いた一通の手紙とともに、 春の館に、二人分の椅子が並ぶ――。

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小説を読もう2025/11/19
  • 現在の作品あの広間の音楽が止まったとき、誰かが笑ったらしい