あらすじ
「サヨナラ」
鏡に残されたルージュの文字。
挙式三十分前、完全な密室状態のブライズルーム(新婦控室)から、私の親友・真理は煙のように消え失せた。
残されたのは脱ぎ捨てられた純白のドレスと、傲慢な新郎、そして呆然とする警察官たち。
「ありえない……窓もドアも開いていないのに、どうやって?」
誰もが首をかしげる中、私だけが知っている。
これは彼女が仕掛けた人生最大のマジックであり、私が観客席の最前列で手引きした復讐劇だということを。
「秋の文芸展2025」参加作品。
モラハラ婚約者から逃げる花嫁と、それを手引きする「私」の、少しビターで爽快な友情ミステリー。