あらすじ
昼夜を問わず車が行き交う大通り。その喧騒を抜けた先、路地裏にひっそりと佇む小さな横断歩道がある。道幅は狭く、交通量も少ない――それなのに、そこには信号機と横断歩道が厳格に設置されている。
地元では、奇妙な噂が囁かれていた。
赤信号のとき、地蔵の前に少女が現れ、「おいで、おいで」と手招きするという。そして、誘われるように歩行者が足を踏み出し、車に飲み込まれる――。
好奇心に駆られた主人公は、霊的な現象を目撃するため、あえてその横断歩道を使い続ける。だが、ある秋の夜、信号の前で聞こえてきた「通りゃんせ」のメロディが、すべてを変えてしまう。