あらすじ
王国歴587年。
神殿で行われる『成人の儀』——その日、人は神より“スキル”を授かる。
それは身分と未来を決定する絶対の指標。
東方より王国へと送られた少年、**宵宮 澄真(よいみや・すみま)**は
静かにその日を迎えた。
生まれつき魔力は薄く、家の期待も薄い。
それでも、せめて「生きていける力」が欲しかった。
だが、神託の水晶が示した文字は——
【鑑定不能】
無能。出来損ない。家の恥。
王国は澄真を “儀式の場でそのまま追放” した。
行き先は、魔物と盗賊が巣食う辺境の森。
生きて帰れる者は誰もいない、死刑と同義の地。
——そこで、澄真は「思い出す」。
かつて幾度も生まれ、戦い、生き抜いてきた “自分たち” の記憶を。
《輪廻転生(サイクリカ)》
途絶えた魂の鎖が再び繋がり、
眠り続けていた三つの力が解放される。
《八咫眼(やたの・オルシーアイ)》——万象の“縫い目”を見る眼。
《草薙(くさなぎ・フェトセバラ)》——因果・運命を断ち切る刃。
《常闇界(とこやみ・エタダレム)》——影を領土とする無音の世界。
そして、真のジョブ名は誰も知らない。
【影暗者(シャウド・ストーカー)】
それは、歴史の裏側で王を屠り、
英雄を導き、帝国を沈めた——
“影に生きる最強職”。
誰にも讃えられず、
誰にも知られず、
ただ一人、夜の底に立つ者。
追放された少年は、
やがて 「影の王」 と呼ばれる存在になる。
だが、その名を知る者は、
世界でただの一人としていない。