あらすじ
「緑化感染」が文明を終わらせた。 鋼鉄のビルは蔦に貫かれ、コンクリートの街路は花畑と化した。人類は咬まれるたびに狂屍(マミー)へと変異し、あるいは静かに「森」の一部へと還元されていった。
そんな世界に、千年の時を超えて目覚めた男・九条一真。
彼は唯一の感染免疫保持者として、恐怖に震える原始化した人々を率い、「最後の集落」の指導者となる。しかし、植物化した狂屍が跋扈するこの世界で、廃墟を貪り食う「動く森」そのものが、最大かつ不可解な脅威だった。
そんな中、ケイはとある旧時代の研究所の廃墟から、一人の少女を保護する。
陰気で無口、人付き合いを極端に嫌い、ケイの袖を離さない地雷系の少女・神楽坂詩夜。彼女は旧文明の知識を全て記憶する、類い稀な天才科学者であった。「わたし…あなただけが信じたい」彼女こそが、狂気と化した自然と対等に渡り合い、人類が再起する為に不可欠な最後の鍵。
「適応」を武器にする指導者と、「知性」を武器にする狂気の科学魔女。
絶望を希望へと変える、最後の人類生存譚、ここに開幕。