あらすじ
帝国の若き君主、セレスティン・アルクヴェイド。
彼は原作では、序盤で悲劇の死を遂げる“フラグキャラクター”にすぎなかった。
転生した直後、俺は気づく。
自分がかつて愛読していたボーイズラブ小説
『アステルガルドの薔薇』に登場する──
物語序盤で退場する悲劇の君主そのものになってしまったのだ、と。
絶望と混乱の中、なぜか身体は勝手に「氷の君主」を演じ始め、
原作知識を総動員した結果、本来の死の運命を回避。
二年のあいだに数々の危機を乗り越え、帝国をどうにか安定へ導いた。
外から見れば、
俺は“氷の美貌を持つ偉大な君主”。
完璧な支配者──その象徴。
だが、その仮面の下で俺の心は常に張り詰めていた。
原作では早々に死ぬキャラクターだ。
平和になった今でさえ、いつ暗殺者の刃が喉元へ迫るか分からない。
玉座に座る限り、安らぎは訪れない。
そんな俺の前に立ちはだかるのは、
忠誠を誓う二人の臣下。
──深紅の騎士ライオネル。
──冷静で計算高い宰相アシュレイ。
しかしその忠誠は、守護の名を借りた
“執着”と“独占欲”で濃密に彩られていた。
無防備すぎる寝室。
張り詰める心。
抗えぬ視線。
君主としての威厳を振り絞る俺の前で、
二人は愛と欲望、支配と従属の境界を巧みに踏み越えていく。
抗いながらも心を揺さぶられるセレスティン。
権力と孤独、忠誠と欲望が交錯する宮廷の裏側で、
崩れ落ちるのは──君主のプライドか、それとも心か。
*この作品はR-18です*
※該当箇所には性描写を含みます。
全文はアルファポリスにて掲載中。