あらすじ
異世界に転生した元・エンジニア。
創造魔法を駆使して、自給自足の住まいと工房を作り上げた彼は、
ふと思い立ち、かねてより憧れていた「温泉」を作り始める。
ヨダレまみれの魔王を拾い、戦闘狂に殲滅魔法を打ち込まれ――
まったりライフのはずが、予想外の来訪者に次々と巻き込まれていく。
様々なモノを創り続けるうちに、魔力の枯渇と共に失われていく「記憶」。
それは、創造魔法が抱える大きな代償だった。
消えた記憶と、別の転生者。
そして、記憶を失ったまま動き続ける主人公コウスケ。
バラバラに進む“ふたつの物語”は、やがてひとつの真実へと収束していく。
湯に癒やされたのは、森の主・銀狼。
さらにエルフ、勇者、魔王までもが、湯けむりの虜になっていく。
温泉文化のない異世界で、お湯が人の心を溶かしていく中、
気がつけば彼の湯処は、“争いのない場所”として広まり始めていた。
これは、番頭として湯を守る男と、風呂好きな魔王が紡ぐ――
ちょっと不思議な、湯けむり異世界ファンタジー。