あらすじ
宝月グループ。
あらゆる業種を傘下に持つ、日本有数の巨大財閥。
その令嬢、宝月 彩(ほうづきあや)。
彼女はかつて、淡い想いを抱いていた執事を事故で失った。
喪失の痛みを胸に閉じ込めたままの日々。
その後任として現れたのが、新しい執事・矢吹 涼(やぶき りょう)だった。
過保護で、距離が近い
藤原は、こんなことはしなかった。
最初は拒むように背を向けていた彩。
矢吹の変わらない献身と静かな優しさに、少しずつ心を揺らしていく。
触れてはいけないはずの距離。
それでも、凍えた心は確かに溶かされていった。
一方、彩の弟・麗眞(れいま)もまた、
高校時代に想い合っていた恋人・椎菜『しいな)と、
ある出来事をきっかけに距離を置いたままでいる。
失った恋。
取り戻せなかった時間。
それでも、人はもう一度、誰かを想ってしまう。
これは、冷たい心が恋によってほどけていく、静かであたたかな恋愛物語。