あらすじ
沈みゆくヴェネツィアで、
壊れたガラスに“赦し”を見出そうとする二人――
ガラス職人マルコと修復師リヴィア。
燃えたものの灰を閉じ込めた“灰の花”。
それは、街の罪と祈りを映すガラスの心臓だった。
ヴェネツィア――
燃えた祈りの灰を抱き、
静かに沈みつづける、水の街。
ガラス職人マルコと修復士リヴィアは、
“灰の花(fiore di cenere)”に
赦しの光を閉じ込めようとする。
火と水、仮面と記憶、沈黙と祈り。
すべてが溶けあう朝、
街はゆっくりと呼吸を取り戻す。
――灰は終わりではない。
それは、赦しが光に変わる始まり。
街角のスズメが見つめた、
美と崩壊のはざまに咲く“赦し”の物語。