あらすじ

「聖女、お前は今日から俺のパーティーから追放とする。あぁ、もちろん婚約も解消だ」 勇者ロベルに突然“役立たず”と断じられ、理由も告げられないまま婚約を破棄され、追放された聖女クララ。 彼らのために人知れず瘴気を浄化し、命を削って加護を与え続けていたことさえ否定され、仲間たちも勇者の顔色ばかりを気にして誰ひとり庇わなかった。 居場所を失った私は、一人では生きることすら難しい森で力尽き、崩れ落ちる。 ――その瞬間、温かな腕が私を抱きとめた。 「……やっと会えた。君とまた会えるこの日を、ずっと待っていた」 優しく抱き上げてくれたのは、世界で最も恐れられる“魔王”ゼルディアス。 けれどその瞳は驚くほど優しく、まるで長い年月をかけて探し続けた“何より大切な宝物”をついに取り戻したかのようで。 「どうして……聖女であるわたしに、そこまで優しくしてくださるんですか」 「僕は君が人間だろうが、聖女だろうが、勇者の元婚約者だろうが、正直どうでもいいんだ」 「どうでもいいって……」 「重要なのは、君が“君”であるってことだけだ」 魔王はどこまでも優しく、 手を握れば胸の痛みが消え、微笑めば嬉しそうに息をつく。 私が悲しめば本気で怒ってくれる。 その過保護とも言える温かさは、 まるで“前にも同じようにあなたを失ったことがある”と訴えているようで……胸がざわつく。 私はもう一度、自分の人生を取り戻したいと思った。 今度こそ、自分で“必要とされる未来”を選びたかった。 勇者に拒まれた聖女を、魔王が当たり前のように大切にしてくれる―― そんな“甘くて、優しくて、胸がほどけていく日々”が始まる。 しかしこの出会いは、 世界の均衡を揺るがす“前世から続く運命”を呼び覚まし、 やがて王国と魔王領、そして世界そのものを巻き込む大きな選択へとつながっていく。 これは一人の聖女が、自分の意志で、世界を生きていく物語……。

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小説を読もう2025/11/18
  • 現在の作品勇者に捨てられ婚約破棄された聖女の私を、魔王が「ようやく会えた」と抱き上げ溺愛してきます