あらすじ
妄想コンテスト「神様、お願い」にて優秀作品に選出していただきました。
題字:風月那夜
―――――――――――
両親をなくしたすては兄弟のために奉公へ出る。しかし奉公先の若旦那に嫌がらせを受ける日々。それでもすてが頑張れるのは遺された兄弟のため。自分が頑張った分、兄弟に楽をさせてやれると思えばこそ嫌がらせにも耐える事が出来た。
そんなある日、奉公人のトヨに神様の枕の話しを聞く。「神様の木で枕を作ると何でも願いが叶うんだって」
すては願いを叶えるべく神様の木で枕を作ろうとするのだが……。神様の木と出会うとそこに病を患う男が南天をかじっていた。
すては言う「私が枕を作って願いを叶える」家族が幸せになれるよう。そして男の病が治るようにと。神様の木から枕を作るべく斧を持って山へ来るすてだが、どうしてか神様の木の前に来ると手には何もない。仕方なく木肌に爪を立てるが爪はあえなく南天と同じ色に染まる。それならばと今度は歯を立てるすてだがだんだん唇は裂け頬まで赤に染まっていく。
力尽きたすてを見つけたのは嫌がらせをする若旦那だった。若旦那は息を引き取るすてを見て後悔した。「神様、お願いします。どうか――」