あらすじ
恋人と仲間を失い、さらに顔を焼かれ仮面をつけて生きる男・朝倉風太郎。
かつて小劇団とはいえ評論家から演技力を絶賛されていた俳優だった朝倉。復讐のため、芸名を己の真の名前に変え、偽りの芝居で世間の目を欺いていく。何のためらいもなくヤクザを殺害し、施設を次々と襲い金を強奪していく姿は、まさに地獄の悪鬼そのものであった。そんな彼の最終目標は、とある大物政治家の命だ。
そんな朝倉の前に現れたのは、言葉もよく知らず、常識も通じないハクチー。親に捨てられ、そのまま街の片隅で生きてきたホームレスだ。ふたりは、銃声の鳴り響く中で偶然に出会う。冷酷無比に行動していた朝倉だったが、なぜか見捨てることができず、共に暮らし始める。
復讐に命を燃やし、残酷な悪魔として生きる決意をしていたはずの男が、忘れていた本当の自分と向き合っていく。
血と静寂、暴力と優しさが交錯する奇妙なふたりの物語が幕を開ける──