あらすじ
小国が群雄に割れた、戦乱の世。
山里に暮らす十二歳の少女・桔梗は、野伏の襲撃で家族と故郷を失った。
乳呑児の弟・辰助を抱えて逃げ延びた彼女を救ったのは、清蓮寺の寺童となっていた幼馴染・月之丞であった。
弟と共に生きるため“承平”と名を変え、男として清蓮寺に身を寄せる桔梗。だが、そこに待ち受けていたのは、尊厳を踏みにじられる過酷な日々だった。
耐えかねた承平は月之丞と決別し、辰助を連れて寺を逃れる。門前町に辿り着いた姉弟は、裏茶屋の下働きとして拾われた。承平はここでも、男として生きる道を選んだ。
四年の歳月が過ぎ、ようやく手に入れた平穏は、辰助が人攫いに連れ去られたことで、終わりを告げる。
弟を追う先で承平が出会ったのは、国主・緋ノ川家の嫡男にして、神通力を宿す“輝血の御子”——永慶であった。
この出会いが、承平と辰助を、輝血を巡る争乱へと巻き込んでゆく。
そして承平は、逃れられぬ過去の因縁と、再び対峙することになる。
※なんちゃって戦国時代風ファンタジーです。
※虐待の描写があります。苦手な方はご注意願います。