あらすじ
宇宙には、人類が一恒河沙人(10⁵²)も暮らしている。
銀河どころか宇宙構造そのものを揺らす人口潮汐が日常化し、
星々の軌道は人間の旅行予定や観光イベントによって平気で歪む。
銀河中央省「人口潮汐災害対策室」に配属された新人職員の僕は、
初日から人口津波や人類由来の重力ゆらぎの処理に追われることになった。
ある朝、銀河全域を覆う巨大な人口波が発生し、
銀河中心のブラックホールさえ押し返しそうな勢いで迫ってくる。
しかもその波形は、なぜか誰かの意思に導かれているように揃っていた。
銀河が押しつぶされるか、人類が宇宙を丸めてしまうか。
そんなスケールのくせに、対策室はいつもの朝のテンションだ。
――人口五十三桁の世界で、
銀河が揺れる理由は、だいたい人間が多すぎるから。
理不尽スケールSF×省庁ギャグ。
新人職員が銀河を救った日の記録。