あらすじ
「ふ、へ……へえっくし――」
「もう、いやあああああっ!」
な、なんだ? どうしたんだ?
おれは思わず体をのけぞらせた。突然、女子社員が甲高い悲鳴を上げ、椅子を倒しそうな勢いで立ち上がると、そのままオフィスから飛び出していったのだ。
彼女はたしか、新入社員だったはず。ストレスか? いや、それとも生理……?
「いやあ、彼女どうしちゃったんだろうなあ。ははは。さ、仕事仕事っと」
空気が凍りついたのを感じて、おれは場を和ませようと冗談めかして言った。パソコンの画面に視線を戻し、ふっと息をつく。係長ともなれば、こういう気遣いもやらねばならないのだ。
「あの、係長……」
「ん?」