あらすじ
遥か彼方、果ての見えない世界──
“階層”と呼ばれる複数の次元が重なり合う領域の中で、
ひとりの青年・カイは理由もわからぬまま異界へ落ち、
ただ生き延びるために剣を握っていた。
魔法が当たり前に存在する世界で、
カイだけは“魔法がまるで効かない”という異質な体質を持つ。
それは祝福なのか、呪いなのか。
自分自身の来歴さえ霧に包まれたまま、
彼は旅の途中で火属性の魔法士・ミリアと出会い、
渦巻く争いと陰謀に巻き込まれていく。
この世界には“見えない手”が介入している──
そんな不穏な気配だけが、彼の日常へ静かに忍び寄る。
カイはまだ知らない。
自分が“世界の理の外側”に立つ、ただ一人の存在であることを。
そして、はるか先の階層で、
彼を見守る少女・ティーアが目覚めの時を静かに待っていることも──。
迷いと選択がすべてを変える物語が、いま始まる。