あらすじ
後宮の片隅で働くお針子の少女、李玲花(リ・リンファ)。彼女には、自分が縫った衣を纏う者の夢に入り込めるという、ささやかで不思議な秘密があった。
一方、若き皇帝・龍瑛心(リュウ・エイシン)は、父帝暗殺の記憶に苛まれ、夜ごと悪夢にうなされる孤独な日々を送っていた。
ある日、偶然にも皇帝の寝間着を繕うことになった玲花。その夜、彼女が迷い込んだのは、燃え盛る炎と悲鳴に満ちた、皇帝の絶望的な悪夢だった。
「大丈夫ですよ」――無意識に差し伸べた手と温かい声は、彼の凍てついた心をわずかに溶かす。
夢の中の穏やかな時間だけが、二人の心を繋ぐ唯一の絆。しかし、その特別な関係は、やがて後宮に渦巻く嫉妬と陰謀を引き寄せていく。
これは、孤独な皇帝と心優しきお針子が、悪夢と運命に立ち向かい、唯一無二の愛を見つけるまでの、きらびやかで切ない中華風夢幻譚。