あらすじ
神谷那菜には、どうしても取り戻したいものがあった。そのために、仲間に入れてもらったクラスの一軍女子たちの輪から外れないよう、自分の気持ちにふたをしながら必死に笑って生きている。
そんな彼女の前に現れたのは、クラスいち地味で目立たない男子、岸映志。彼もまた、人知れずかかえる苦しみの中にいた。
「俺、わかるんだよね。きみが無理をしているのが。きみが、自分の心に嘘をついているのが」
――きみの声は、もっときれいなオレンジだったはずなのに。
映志に告げられたその言葉は、那菜がひた隠しにするモノクロの過去に優しく触れる。
感謝の気持ちとささやかな恋心が、那菜に前へ進む勇気を与えてくれる。
本当の友情を知った時、那菜の世界は再びカラフルに彩られていく。
青い痛みを伴いながら、失くしたものを取り戻していく青春恋愛物語。