あらすじ
「お前のスキルは戦闘の役には立たない」――勇者パーティから無能の烙印を押され追放された解析魔術師、アキラ。彼の持つ『人の情報を読み解く』だけの地味な能力は、剣と魔法の世界ではあまりに無力だった。
失意の彼が流れ着いたのは、機械とネオンが渦巻く巨大都市《シン・トーキョー》。そこでアキラは知る。自らの能力が、対象の記憶や感情すら覗き見る禁断の『精神ハッキング』であるという真実を。
今や彼はアンドロイド探偵と身分を偽り、この街の闇に潜む悪を裁く。そんな彼の元に、警察機構すら匙を投げた猟奇連続殺人事件の依頼が舞い込む。犯人の手口は常軌を逸し、唯一の手がかりは被害者の脳内に残された謎の精神データのみ。常人には決して解読できないその『心』の暗号をハッキングできるのは、世界でただ一人――俺だけだ。
一方、最強の魔物を前に苦戦を強いられていたかつての勇者一行は、どんな難事件も解決するという天才探偵の噂を聞きつける。その正体が、かつて自分たちが見捨てた『無能』な仲間だとは、まだ誰も知らない。