アルファポリス2025/11/15
あらすじ
作品紹介
『CHAGPTにミステリ小説を書いてといっただけの小説』
十年前、高校の図書室から、
ひとりの女子生徒・如月遥が“物語のように”消えた。
事件は未解決のまま、
ただ一冊のプロットノートと、
正体不明のブログ《消えゆく図書室の影》だけが残された。
社会人になった元ミステリ研の成瀬は、
なんとなく開いたチャットAI「CHAGPT」にこう入力してしまう。
「図書室から女子高生が消えるミステリ長編を書いて」
AIが吐き出した物語は、
十年前の失踪事件と不気味なほど重なりはじめる。
その頃、市立図書館のシステムに、
「如月 遥」という名前の貸出ログが――
十年ぶりに、一度だけ出現する。
・図書館司書になった後輩・由利
・ミステリ研OBでシステム担当の真鍋
・ノートを預かり続けてきた国語教師・桐生
そして、AIとチャットを続ける語り手・成瀬。
「十年前の“書きかけのミステリ”」と
「十年後の貸出ログ」、
「AIが生成する物語」が絡み合う中で、
彼らは気づく。
犯人は一人じゃないかもしれない。
そして最悪の場合、犯人にされるのは“読んでしまった自分”だ、と。
主要人物
◆ 成瀬(なるせ)
本作の語り手。
十年前、筑星高校ミステリ研究会の部長だった男子。
現在は社会人・夜勤コンビニバイト・売れないミステリ志望という微妙に残念なポジション。
立場:元・ミステリ研部長/現在はくたびれ気味の社会人
役割:語り手、事件の「読者代表」、そして有力な犯人候補のひとり
特徴:
高校時代、図書室を舞台にした謎解き企画を作っていたガチ勢
「現実もミステリとして整理したい」悪癖が抜けない
なんとなく開いたチャットAIに
「図書室から女子高生が消えるミステリ長編を書いて」
と打ち込んでしまった張本人
テーマ上の役割:
「AIに書かせる」側から、「自分でラストを書かなきゃいけない側」へと追い込まれていく読者/書き手。
◆ 黒川 由利(くろかわ・ゆり)
成瀬の高校時代の後輩で、元ミステリ研メンバー。
現在は市立図書館の司書。目の下にクマを抱えつつも、図書館システムとログに異様に強い。
立場:市立図書館司書/元ミステリ研後輩
役割:成瀬の相棒ポジ/冷静なツッコミ役/図書館側の探偵
特徴:
図書館システムの裏側までだいたい把握している「薄給なんでも係」
勤務中にふとOPACをいじっていて、
「十年ぶりの如月遥貸出記録」に最初に気づく
ログ・アリバイ・防犯カメラを並べて考えるのが得意
ミステリのフェアプレイ精神を重んじつつ、
図書館員としての「情報倫理」も守ろうとする
テーマ上の役割:
図書館という「記録の場所」から、
物語と現実の境界線を引き直そうとする存在。
◆ 如月 遥(きさらぎ・はるか)
十年前、筑星高校の図書室から「物語のように」消えた女子生徒。
プロットノートとブログ《消えゆく図書室の影》を残し、失踪。
立場:元・高校生/ミステリ好き/書き手
役割:失踪した「被害者」であり、物語全体の「仕掛け人」
特徴:
図書室とミステリをこよなく愛する読書家
ノートに「二月の図書室で生徒が消える話」と
「十年後、市立図書館の貸出記録に一度だけ名前を残す」
というプロットを書き残す
ブログ《消えゆく図書室の影》で、
図書室の日々と「物語として消える願望」を綴っていた
レポートやブログの中で、何度も
「続きを書かされる読者」という言葉を使う
テーマ上の役割:
物語の「主人公」から降りようとした書き手。
十年後の読者(=成瀬たち)にバトンを渡す存在。
◆ 桐生(きりゅう)先生
筑星高校の国語教師であり、ミステリ研究会の顧問。
十年前から「図書室」と「物語」に深く関わってきた。
立場:国語教師/ミス研顧問/ノート保管者
役割:大人側の読者・証人・相談役
特徴:
如月遥のプロットノートを十年間預かり続けていた
過去に如月から提出された読書レポートを学校サーバから掘り出す
「犯人捜しをしていると、自分が犯人になってしまうこともある」と言う人
自分が「もっと踏み込めたのではないか」と十年分の後悔を抱えている
テーマ上の役割:
何もしなかった(できなかった)読者側の罪と、
それでも「今から関わろうとする」大人の姿を体現する。
◆ 真鍋 俊(まなべ・しゅん)
市役所・情報政策課職員。
かつて市立図書館のシステム担当を務めていたエンジニアで、実はミステリ研OB。
立場:元・図書館システム担当/ミステリ研OB/技術屋
役割:図書館システム側の「鍵穴を作った人」/真打ち容疑者
特徴:
新システム導入時、「貸出シミュレーター(test_loan)」を作った張本人
その裏口とSYSTEMユーザーのパスワード管理の甘さが、
十年後の「ラストショット」を可能にしてしまう
十年前、《消えゆく図書室の影》の読者でもあり、
一度だけコメントを残している
USBメモリに、ブログの断片をローカル保存していた
テーマ上の役割:
物語の「舞台装置」を現実側から用意してしまった共犯者。
自分を「鍵穴を作った犯人」と認め、その鍵を成瀬たちに渡す。
◆ 市立図書館の館長(名前は明示されず)
市立図書館のトップ。
SYSTEMユーザーのパスワードをホワイトボードに書きっぱなしにしていた張本人。
立場:館長/管理者
役割:セキュリティ事故の象徴、だが決して「わかりやすい黒幕」ではない
特徴:
館長室のホワイトボードに
「SYS PW:****」と書いていたらしい
パスワード管理の甘さが、
test_loanへの侵入を間接的に許す
テーマ上の役割:
「誰か一人の悪意」ではなく、
小さなルーズさの積み重ねが物語を動かす、という現実側の要素。
◆ CHAGPT(チャグピーティ)
作中に登場するチャットAI。
成瀬が「図書室から女子高生が消えるミステリ長編を書いて」と依頼した相手。
立場:チャットAI/物語生成エンジン
役割:相棒、鏡、そして“犯人候補”から微妙に外れる存在
特徴:
十年前のブログやネット上の文章の「傾向」を学習しており、
如月遥の文体に妙に似た文章を“それっぽく”生成してしまう
「犯人をどうするか」「エンディングの型」など、
冷静に整理してくれるが、決定は人間側に返してくる
物語の中で「AIに書かせる/人間が責任を取る」というテーマを浮かび上がらせる存在
テーマ上の役割:
フィクションと現実の境界を揺らす装置。
「AIはどこまで物語の犯人になれるのか?」という問いそのもの。
周辺人物
◆ 非常勤の男性職員
市立図書館の非常勤職員。
問題の時間帯、事務室で新聞整理をしていた人。
役割:
事務室カメラに映っていた「唯一の人影」
しかし端末に触っておらず、フェアに見て犯人とは言えない存在
意味:
人間の動きとシステムログが一致しない「ログの密室」を際立たせるためのコマ。
連載情報
ウェブ小説
配信言語
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