あらすじ
聖女の嘘で断罪&婚約破棄された財務長官令嬢エリアーナは、帰り道で馬車ごと焼かれ「死亡」扱いに。
生き延びた彼女は素性を捨て、“死人文官シュアラ”として、敗軍の騎士団長カイが酒と諦めに沈む辺境ヴァルム砦へ向かう。
最初、カイにとって彼女は「帝都から左遷されてきた厄介な女文官」にすぎなかった。
けれどシュアラは、父から託された一冊の〈帝国破産帳簿〉と帳簿術だけを武器に、崩壊寸前の砦と三つの村にメスを入れていく。在庫と帳簿の“嘘”を暴き、兵の命をギリギリまで守る采配を振るう冷静さと、ときどき零れてしまう不器用な優しさ――。
気づけばカイは、その背中から目を離せなくなっていた。
「この女だけは、二度と誰にも奪わせない」
そう静かに執着する敗軍の騎士団長と、死んだことにされた悪役令嬢ポジの文官が、冬までの三ヶ月契約で辺境砦を“試験国家”へと作り替えていく。
婚約破棄&暗殺未遂から始まる、辺境再建×国家運営×じれじれ溺愛ファンタジー。