あらすじ
告白の既読がついたまま三時間。
フラれたのだと思い込んでいた俺の前に突然現れたのは──
夜光色の髪と透明な羽、尖った耳に尻尾、そして“奥にもう一つの瞳”を宿した、人外の月城(つきしろ)さんだった。
彼女は「返信が遅れた理由」を震えながら打ち明ける。
月喰(つきぐ)い族──夜になると姿が変わる異種族。
感情が高ぶると封印された“第二形態、夜喰真形(やぐいしんけい)”まで現れてしまい、
暴走した変身のせいでスマホに触れず、返事ができなかったというのだ。
さらに、第二形態を他者に見られたら “一生、王族の資格を失う” 重大な掟があるにもかかわらず、
彼女はそれでも涙目で言う。
「怖かったけど……あなたにだけは、本当のわたしを隠したくなかった」
既読のまま止まっていた三時間は、
彼女が自分の想いと秘密に向き合っていた“三時間”だった。
恋が感情の封印を解き、人外の少女の心と本能が揺れ動く。
弱さも秘密も変身も──すべてを受け止め合いながら近づいていく、
人間の少年×夜に変身する種族の少女の異種恋愛ファンタジー。