あらすじ

撃ってないのに、倒れていく。 銃なんてないはずなのに、耳を裂く銃声だけが響く。 「弾丸は心の中にある」──疑っただけで、人が死ぬ世界で、 きみを疑えない俺は、どうやって生き残ればいい? 突然、世界を「透明な銃声」が襲った。誰も銃を持っていないのに、誰も引き金を引いていないのに、ある瞬間、耳元で銃声が鳴り、誰かが胸を押さえて倒れる。外傷はないのに、心臓は内側から破裂していた。 高校二年の朝倉凌は、避難先の研究施設でその現象に立ち会う。クラスメイトや教師、知らない大人たちとともに隔離された十三人。壁のスピーカーから流れた合成音声は、淡々と状況を告げる。「弾丸は、あなたがたの心の中にあります。強い疑念と、強い信頼がトリガーです」。 誰かを強く疑えば、その殺意が「透明な弾丸」となって相手を貫く。だが、誰かを深く信じても、今度は自分の胸に弾丸が戻ってくる。疑っても死ぬ、信じても死ぬ。残された道は「誰も疑わず、誰も信じない」ことだけ──そんな生活が長く続けられるはずもない。 密室に閉じ込められた十三人は、少しずつ壊れていく。告発、協定、裏切り、自己犠牲。透明な銃声は、嘘や友情や恋心に反応し、容赦なく命を奪う。 最後まで生き残るのは、「誰も疑わない」少年。だが、彼の胸には最初から一発だけ、透明な弾丸が残されていた。これは世界を覆う実験なのか、それとも人間の心そのもののバグなのか。 心がトリガーになる終末世界で、ぼくらは誰を撃ち、誰を救うのか──。

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小説を読もう2025/11/15
  • 現在の作品透明な弾丸―銃声が響くのに、銃を持つ者はいない。誰も撃っていないのに、誰かが倒れる。