あらすじ
2025年夏。
西園寺ひかり——主任。
仕事では誰よりも頼られる存在。
部下の面倒見がよく、上司からの信頼も厚い容姿端麗な女性。
しかし──
彼女の能力を遥かに凌駕する存在がある。
空野春樹——主任。
誰よりも優秀で、誰よりも冷静。
仕事では柔らかく笑うが、プライベートでは仲間と距離を置いている。
どこか「影」のある彼に、ひかりは淡い恋心を抱いていた。
そんな春樹が、大阪・関西万博に派遣され、取引先の若い女性スタッフ新垣未来の食事の誘いに応じたことで、
三人の距離が静かに動き始める。
──ただの仕事の一環。
春樹はそう割り切っていたはずだった。
だが、彼は知らない。
未来が抱える“未来の自分からの手紙”のことを。
万博のWEST郵便局のAI機械が作る、「20年後の自分からの手紙」。
一枚の写真。
未来の姿。
そして──命の儚さを感じさせる、涙なしでは読めないメッセージ。
その手紙が三人を、思わぬ運命へと巻き込んでいく。
ひかりは未来の涙の理由を知った時、自分の“隠してきた想い”と向き合うことになる。
そして春樹もまた、未来との出会い、万博での経験を元に、心の奥に閉じ込めてきた「影」と向き合い始めていく。