あらすじ

それは名も姿も持たず、 動かず、語らず、ただ在るだけだった。 理(ことわり)は光であり闇であり、善でもあり悪でもある。 すべての対がまだ混ざり合う、完全なる均衡である。 この理が息づく場所では、時が流れ、形が生まれ、世界が始まった。 しかし、この存在がすべてではない。 遠く、海と星の彼方には、 まだ名を持たぬ掟や、異なる声をもつ主がいるという。 ここは、理が“在る”とされた数多の場所のうちのひとつ。 人はその沈黙を畏れ、祈り、そして名づけた。 やがて人は言葉を得て、理を三つに分けた。 それぞれを神と呼び、祈り、争い、そして信じた。 理は語らなかった。 ただ、在ることをやめなかった。

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小説を読もう2025/11/14