あらすじ

坂井俊夫は、仕事にも家庭にも疲れきった三十代の会社員だ。ある日、商店街で「忘却ポイントカード」という新しいサービスが始まる。買い物をしてポイントをため、一定数ごとに「嫌な記憶」を一つ消せるという。半信半疑で試してみると、小学生時代の黒歴史がぼんやりと薄れ、胸の重さがすっと消えた。それから坂井は、失敗も後悔も次々とカードのポイントに置き換えていく。気づけば、商店街全体が笑い声に満ち、争いも愚痴も聞こえなくなった。やがてカードが満点になった坂井は、景品交換のために店を訪れる。店主が告げたのは、祝福の言葉だった。「おめでとうございます。忘却完了です」――その瞬間――。

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小説を読もう2025/11/13
  • 現在の作品忘却ポイントカードと商店街の幸福な一日