あらすじ
「奇跡の一冊」を返却したら、図書館システムは僕を「本」として登録した。
市立図書館の片隅に、ある日ひっそりと現れた謎の棚。「貸し出し自由」とだけ書かれたその棚には、背表紙もラベルもない、一冊の地味な本だけが置かれていた。
就職に失敗し、病気の母を抱えた青年・和人は、半信半疑でその本を借りる。中身はありきたりな自己啓発のようでいて、なぜか一つひとつの言葉が和人の事情にぴったりと噛み合っていく。
やがて母の病状は好転し、不採用続きだった和人にも信じられない幸運が続く。夢のような一年が過ぎ、本を返しに図書館へ向かった和人を迎えたのは、にこやかな職員の一言だった。
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