あらすじ
ケイコ、71歳の解放 これは、人生の最終章で、長年抑圧してきた自己の欲望と向き合った一人の男の物語。 佐藤健一、71歳。定年後の静かな生活の裏で、彼は**「M男」として女装し、誰かに徹底的に支配される**という秘めた願望に苛まれてきました。その欲望は、社会的な体裁と「男のプライド」という重荷によって、半世紀以上も封じ込められてきたのです。 これまで、彼はS(サディスト)を装い、他者を支配することで、自身のM(マゾヒスト)な心を欺いてきました。しかし、71歳の夜、彼はついに自問します。「誰にも迷惑をかけないなら、本当の自分を解放してもいいのではないか?」 心臓を鷲掴みにされるほどの恐怖と興奮の末、健一はハンドルネーム「ケイコ」を名乗り、出会い系掲示板に本心を吐露します。 その呼びかけに応じたのは、冷酷なSの「ユウジ」。 黒のドレスに濃いメイクを施し、「ケイコ」として生きる71歳の健一は、都内の薄暗いレンタルルームで、長年の重荷から解き放たれる快楽と屈辱の扉を開きます。 嘲るような言葉責め、身体を縛る縄、そして氷の冷たい刺激――。 「71歳のじいさんが、こんな情けない姿で悶えてるなんてな」 その冷たい罵倒こそが、健一にとっての最高の解放でした。 長年の欺瞞を捨て、真の自分を受け入れた「ケイコ」の欲望は、もう止まらない。これは、老年という安息の時期に、抑圧された欲望を爆発させ、新たな人生の「一歩」を踏み出した男の、切なくも官能的な記録です。 さあ、71歳の「ケイコ」は、どこまで堕ちていくのか。