あらすじ
顧客の理不尽な要求に応え続け、三十路にして過労死したサラリーマン、佐藤健一(サトウ)。 彼が目覚めたのは、剣と魔法が支配する異世界だった。
「今度こそ、理不尽に『No』と言える人生を……!」
転生の際に与えられたギフトは、最強の魔法でも無敵の剣技でもなく、《哲学(フィロソフィア)》。 意味が分からない。
森でゴブリンに襲われた彼が、咄嗟に発動できたスキルは《問答法(エレンコス)》。 「なぜ、君は私を襲うんだ?」「君の『幸福』は何か?」 ――そんな問いが、魔物に通用するはずもなく……
と思いきや、ゴブリンは頭を抱えて悩みだし、白目を剥いて気絶した!?
「哲学って、物理だったのか?」
どうやらこのスキル、相手の「知能」に直接ダメージを与えるらしい。 しかし、本能だけで動く単純な相手には効果が薄いことが判明。
命からがら助けてくれた猫耳の行商人ミリアからは、「役立たずな長話」と罵られる始末。
これは、最強の力(物理)ではなく、最強の「理屈(ロジック)」を武器に、理不尽な異世界を「論破」していく(かもしれない)男の物語。