あらすじ
世界中を熱狂させたVRMMORPG《The Infinity World Online》。
広大なマップと自由すぎるシステムは、“もう一つの現実”と呼ばれるほどの完成度を誇っていた。
高校二年の神谷未央は、現実では孤独な少年だった。
入学直前の事故で入院し、気づけば教室では居場所を失っていた。
そんな彼が逃げ込むように始めたのが、この仮想世界だった。
やがて彼は剣の腕を磨き上げ、世界ランク三位のプレイヤー《Mio》として名を馳せる。
だが、誰もが夢中になったこの“無限の世界”には、微かな異変が忍び寄っていた。
ログアウトできないプレイヤー、データの消失、そして――NPCのはずの誰かが涙を流す。
現実と仮想の境界が曖昧になる中で、未央は問う。
「この世界で生きることは、逃げることなのか、それとも――本当の“生”なのか。」
無限の世界の片隅で、少年は自分だけの“現実”を見つけていく。