あらすじ
兄の部屋を片付けていたら、私のノートが3冊出てきた。
大学ノート。表紙に「2018年度」と書いてある。
中学2年の時、私が書いていた日記だ。
なんで、兄の部屋にあるの?
開けてみると、そこには中学時代の私が書いた言葉が並んでいた。
「今日も、誰も話しかけてこなかった」
「グループLINEから外された」
「消えたい」
友達がいなくて、孤独で、辛かった日々。
誰にも言えなかった本音。
そして、屋上の柵の向こうを見つめた日のこと。
全部、ここに書いてあった。
そして、最後のページに、兄の字でメモがあった。
「お前が泣いてる理由、全部わかってたよ。
でも、何も言えなくてごめん。
ノート、勝手に読んでごめん。
でも、お前が生きててくれて、よかった」
兄は、知っていた。
私が辛かったこと。
死にたいと思っていたこと。
そして、黙って見守ってくれていた。
それは、優しさだったのか。
それとも、プライバシーの侵害だったのか。