あらすじ
厳格な規律が敷かれたセレネス王国。伯爵令嬢から王妃となったリゼッタは、新婚初夜を迎える直前、国王の影として動く白髪赤目の美しい騎士、カイン・シュヴァルツに胸を貫かれ、命を落とす。
しかし、リゼッタは死の直後に、記憶を完全に保持したまま「同じ時間軸の翌朝」に無傷で再生する、特異な「死に戻り」を経験する。
「王妃としての義務が、私を死なせた」――。
一度死を経験したリゼッタは、二度目の人生では宮廷の重圧から解放されることを選び、夫である国王アークライトに対し、「新婚初夜で死んだ私に、王妃の義務はもう結構です」と、すべての責務を放棄する。
一方、カインは、自身が完璧に仕留めたはずのリゼッタが生き返ったことに強い衝撃と動揺を覚え、彼女が「自分の支配を唯一拒否した異物」であると認識し、病的な執着を募らせる。彼は国王の命を建前に、リゼッタの専属護衛として常に行動を監視し始める。
リゼッタは、自分を殺させた真の黒幕が「純血主義」を掲げる宮廷内の秘密結社であることを突き止めるため、カインの「監視」を逆手に取り、彼を「命の盾」として利用し始める。
カインはリゼッタの「生への渇望」に触れ、彼女を守る行動を通じて、自身のサイコパス的な性質が「独占欲」と「贖罪」に塗り替えられていく。