あらすじ
王都で“婚約破棄”された元婚約者――侯爵令嬢セレナは、名誉と住居を失い、屋敷の一室に追いやられた。だが破棄の理由は「戦力にならないから」。王国は隣国との不可避の戦争を控え、国家は“有能な後援者”へと血税と権力を注ぎ始めていた。捨てられたはずのセレナは、屋敷で見つけた一巻の古文書に「王国の本当の危機」を示す符号を見つける――王家の親衛隊長が密かに進める陰謀、軍需の横流し、そして王都内に潜む“救済を望む者”たち。
「私が婚約破棄されたのは偶然じゃない」──傷ついた令嬢は、自分を切り捨てた者たちの裏側へ踏み込み、泥臭く、抜け目なく、ほんの少しの優しさで王国を救うことになる。落とし所は“ざまぁ”ではあるが、真実を暴く過程でセレナが選ぶのは復讐か、それとも――思いがけない救いか。