あらすじ
「ねぇ君。僕が見えるの?」
ある冬の日。
雪の降る教室で、誰もいないはずの席から声が聞こえた。
声の主は、去年この学校で亡くなったと言われている男子生徒――奏(かなで)。
奏は、自分の存在が見えてるのが私。結(ゆい)と、
いつも元気で子供っぽい男子生徒。葎(りつ)だけだと言う。
結と葎は、誰にも知られていない悩みがあった。
居場所がなくて生きるのが息苦しくて――いつのまにか”死”に憧れていた。
葎と結は、”奏”がきっかけで一緒に過ごすようになる。
そんな二人の前に現れた奏は、
「二人に会いにきた」と言う。
けれどその言葉の裏には、深くて悲しい秘密が隠されていた。
やがて三人は少しずつ心を通わせていく。
「奏、体が…」
しかし、季節が過ぎるごとに奏の姿は薄れていって――。
絶望の中で、結と葎が奏と共に見つけた“生きる意味”とは――?