あらすじ
聖女フィオナは、国の瘴気を浄化する『聖印術』の唯一の使い手。
だが、その国家維持に不可欠な地味な務めは、誰にも理解されていなかった。
ある日、婚約者の王子は派手な「奇跡」を見せる偽聖女に夢中になり、「祈るだけの穀潰しめ! お前は偽聖女だ!」とフィオナを侮辱。
無一文で婚約破棄し、王都から追放する。
だが、王子は知らなかった。
フィオナ(聖印術)を失った王都は、彼女が去った直後から猛烈な瘴気に沈み始める。
一方、追放された彼女の前には、彼女の「本物の実力」を知る北の辺境伯アシュレイが馬車で駆けつけていた。
「我が領地に来てほしい。君こそが本物の聖女だ」
――穀潰しと蔑まれたフィオナは、アシュレイから「至宝」として(不器用なまでに)溺愛され、その力で凍てついていた辺境の地を、豊かな楽園へと変えていく。
やがて瘴気で崩壊寸前となった王都から「今すぐ戻ってこい!」とみっともない懇願が届くが、もう遅い。
偽聖女と虐げられた彼女は、辺境伯の(過保護な)愛に包まれ、真の幸福を手に入れた。